加藤恵一医師へのインタビュー

ドイツ 加藤恵一医師へのインタビュー by 藤原壮(青年会員 医師)

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Q: 今回は欧州日本人医師会創設時のメンバーであり会計担当理事の加藤恵一先生を紹介したいと思います。インタビューを通して普段見ることのない一面をお聞きしたいと思います。初めに、欧州日本人医師会の中でも色々とアクティブに活動されている加藤先生ですが、まずは医師になったきっかけを教えて頂けますでしょうか?

物心がついた頃には、親戚中に26人の医師がいました。医師になったのは一種の遺伝病と言っても過言ではありません(笑)。それで、その流れで気づけば医師になっていました。


Q: 気づいたら海外で医師として何十年も働けるわけはないと思いますが相当苦労されてここまでやってこられたと思います。では医師として働く上で何故ドイツを選ばれたのでしょうか?

日本の京都府立医大を卒業後、まずはモントリオールの研究所で働き、それからドイツのハンブルグで医学研究者として招待されて来たのがきっかけでした。10年ほどで50以上の論文を執筆しましたが、研究で成功を収めるのはほんのひと握りだけだと気づきました。ノーベル賞を取れる様な研究者にはなることは不可能と悟り、今は開業医として働いています。


Q:それでも加藤先生の論文はドイツで表彰されていますし、研究者としても優秀なのは間違いないと思います。このHPを見ておられる方の中にも医学研究に携われておられる方が多いと思います。そこで研究者として成功するには何が一番大切だとだと思われますか?

一番必要なのはやっぱり頭脳。ノーベル賞を取るような論文を書かれる先生は頭脳明晰で本当に優秀です。



Q:ドイツで開業されているということですが、日本に比べて働きやすさはいかがでしょうか?

元々組織というものが苦手で、こちらで開業してからは一人で自由にやっていますので、心に余裕を持てるのがいいですね。自分の性分に合っているのか働きやすいです。




Q:それでもやはり苦労は絶えなかったと思います。ところで組織が苦手とおっしゃっていますが、加藤先生は医師会の中でも毎月の例会、青年部のサポートを含め、会計理事としても一番アクティブに活動されています。その元気の源はどこから来るのでしょう?

欧州日本人医師会のメンバーは、皆個性的でバックグラウンドもそれぞれ異なります。そんな個性的なメンバーが一つになっていくのが面白いですね。今後若い世代のメンバーがどんどん成長していくのを見るのが私の楽しみであります。



Q:若い世代にはどんどん積極的に活動して経験を積んでほしいということですね。それでは逆に、加藤先生がまだまだ若かった頃、学生時代はどのように過ごされたのでしょうか?

日本の医学部は入学は難しく、卒業は簡単と言われています。本当にその通りで、私は不真面目な学生で、もっぱら趣味の音楽活動に没頭していました。コントラバスを演奏していまして、元々はクラシックなのですが、今ではビッグバンドでも弾き、演奏料を頂けるぐらいで私の自慢でもあります。それに加えて地元の教会のコンサートで弾いたりもします。そこでは、Drが演奏者だということで地元の人の評判にもなります。コンサートで見たといった方々が患者さんとして診察に来ることもありますから、何事も本気で取り組んでみるのが大事ですね。



Q:音楽の他にも、多彩な趣味をお持ちということですが教えて頂けますか?

リュックサックを背負って気ままに出かけます。一日に30km以上歩いたりすることもよくありますよ。

ほかには、ケーキを焼いたり、和菓子作りをしたり、日本で当たり前に売ってるものがこちらでは手に入らない。食べたいものが手に入らなければ、一から作ってみる。作ってみると案外できるもので、上手く作れたときは嬉しくなりますね。



Q:私も元料理人なのでその気持ちとてもわかります。ところで、加藤先生は何十年も日本に帰られてないとお聞きしましたが日本が恋しくなったりしませんか?まだまだ現役の加藤先生ですが仕事を終えられた後は日本で暮らしたいとは思ったりしませんか?

日本には観光客としていつかはまた訪れたいですね。久しぶりに温泉にでもゆっくり浸かりに行きたいものです。


Q:日頃の疲れを何年ぶりの日本の温泉でゆっくり癒してもらいたいですね。最後になりますが、現在医学部に通っている学生さん達に何か一言頂けますでしょうか?

欧州の医学部に留学されている方が最近はとても多くなってきています。医学を母国語以外で学ぶということはとても大変なことで、今欧州で挑戦されている学生さんを尊敬していますし、心より応援しております。そんな若い世代が育って行くのを見るのが嬉しく、卒業して欧州に残って一緒に活動できるのを心より楽しみにしています。

藤原:加藤先生にそう言って頂き、私たちも今日からまた頑張れそうです。ありがとうございました

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